無線通信技術者の養成機関を由来とする国立大学の「校章」

公開日:2014年12月29日 最終更新日:2022年3月25日

電気通信大学

電気通信大学

大学ロゴストック第21回は、無線通信技術者の養成機関を由来とする国立大学「電気通信大学」の「校章」です。学部をもつ国立大学の中で、唯一、地名がつかない大学名です。

さて、そんなユニークな名前をもつ大学の校章ロゴデザイン、見るからにもう意味ありげですよね。

モチーフとして、背景にかまえる線の図形「リサジュー図形」、真ん中に「大学」の文字で構成されています。

もちろん、ポイントは、「リサジュー図形」。それでは、この図形って何でしょうか?

歴史は古く、フランスの物理学者「リサジュー」さんの考案した図形で、(詳しいことは、※1を参照ください!)正確な無線周波数測定に利用されていて、電気通信大学にとって大変馴染み深いものなんです。

周波数によって様々な形に代わり、大変芸術的な造形になることもあり、それが、そのまま校章に採用されたことに、異論をはさむ余地はなさそうです。

なんといっても、このリサジュー図形に込められた「周波数」が今回のポイントです。
電気通信大学の採用したリサジュー図形は、「周波数比5対6」の図形。これはなんと、商用電源周波数50ヘルツの東日本と60ヘルツの西日本という意味を表しています。この東日本・西日本の調和=「日本全体」の調和を表すという意味をこめた図形。それにしても美しい形状になっています。

建学精神である「電気通信大学という地名の付かない大学名で、日本全国に開かれた大学を造ろう」という理念にピッタリの素晴らしい校章デザインです。

[大学ロゴ]


※1:リザジュー図形について
・リサジュー図形とは?(電気通信大学)
http://www.uec.ac.jp/about/profile/pdf/lissajous_01.pdf
互いに直角方向に振動する二つの単振動を合成して得られる平面図形
・電気通信大学とリサジュー図形とはどのような関係?
http://www.uec.ac.jp/about/profile/pdf/lissajous_02.pdf