CI・VI・ロゴデザインを追求していきたい〜コージィデザインスタジオ・佐藤浩二さん(LOGO DAYS インタビュー)

ロゴストックのデザイナーインタビューコーナーLOGO DAYS、今回はコージィデザインスタジオの佐藤浩二さんにお話を伺いました。

佐藤さんは、大阪を活動拠点として、ロゴデザイン、企業のCI/VIなど、ブランディング全般に携わっています。

ソフマップのVIは佐藤さんのお仕事。また、デザイナーさんにはお馴染みの「日本タイポグラフィ年鑑」にも毎年多数掲載されていますので、コージィデザインスタジオから生まれたロゴは、どこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。そしてもちろん、今回のコーナータイトルも佐藤さんにお願いしました♪

そんな佐藤さんのロゴデザインに対する想い、そしてご自身のキャリアについてお話を聞いてきました。

ロゴ専門でいきたい

佐藤浩二さん
今でこそ、多数のロゴデザインを手がける佐藤さんですが、デザイナーとしてのキャリアは、スーパーや量販店の売場で使用されるSPツールの制作からスタートしました。

大学卒業後に広告代理店に就職し、様々なデザインワークに従事したのちに独立。
独立といっても、しばらくは前職からの仕事を請けていたこともあり、基本的には仕事内容やクライアントなどに変化はあまりありませんでした。

SPツールをデザインすることは、好きなことではありましたが、デザイナーとしての自らの成長を模索していた時期でもあった佐藤さん。「何かに特化していきたい」そう思うようになったそうです。

学生時代には、『宝塚市市制40周年記念シンボルマーク全国コンペ』でグランプリを取ったこともあり、ロゴデザインには特別な想いがありました。そしてロゴ専門で行きたいと心に決めたと言います。

とはいえ、すぐにロゴの仕事が入ってくるものでもありません。
佐藤さんは、ロゴデザインに力を入れていることを周囲に伝えることからスタートしました。

「実績が少ない段階でも、自分のポートフォリオの最初のページはロゴの事例を載せていたんですよ。そしてロゴの仕事じゃなくても、自己紹介するときにはロゴが得意ですってアピールしてました」。

地道な方法でしたが、あるとき制作会社からロゴの仕事の声がかかりました。

「コンペがあるんですが、案数が足りないので佐藤さんも手伝っていただけませんか?」

チャンスが舞い込んだ瞬間です。すかさずロゴを制作し、提出しました。
するとそのロゴは見事採用。そこから徐々に、ロゴの仕事が増えていったといいます。

この時期を佐藤さんは以下のように振り返ります。

自分のできることをしっかりと発信していったことにより、『そういえば佐藤さんって、ロゴができるって言ってたな・・・』とロゴの仕事のときに思い出してもらえるようになり、チャンスを得られるようになった。
そして打席に立ったらバットを振ることが重要なように、ロゴ制作では持っているチカラを出し切っていった。
それがクライアントに評価されれば、依頼者(代理店など)は『あ、この人ロゴもいけるんだ』と認知してもらえるようになってくるのです。

アワードに出すことで成長する

コージィデザインスタジオのロゴ
ロゴの仕事は増えていきましたが、ロゴデザイナーとして何かアピールできる実績が欲しかった佐藤さん。
ロゴのアワードと言えば真っ先に思い浮かぶ『日本タイポグラフィ年鑑』に応募しようと考えます。
「これなら行けるだろう!」という自信作を応募。しかし最初は撃沈でした。
自分としては自信のあったデザインが落選し、がっくり肩を落としたと言います。

しかし、それがデザイナーとしての成長機会のひとつでした。
「載っているロゴと落選した自分のロゴは何が違うんだろう・・・」違いを客観的に分析することにしました。
くやしさをバネに、冷静で客観的な視点を手に入れ、足りない部分を見極める。
自分なりに掲載されているロゴを分析し、自分のデザインにもその学びを反映させていったのです

そうして、翌年には見事入選をすることができました。
そこからは、毎年何点ものロゴが掲載される、デザイナーとなりました。

上記のコージィデザインスタジオのロゴも入賞作のひとつ。
「このロゴは、実は賞狙いのロゴでした」。と笑って話しますが、それこそがコージィデザインスタジオのデザインクオリティを証明、保証していると言えます。
依頼が増え続ける理由はこんなところにもある訳ですね。

ロゴが仲間をつくる

佐藤浩二さん独立をしてからは、ずっと1人でロゴ制作を続けていた佐藤さんですが、ロゴデザインを真摯に追求しているからこそ、ロゴからつながるデザイン仲間が増えていったようです。

JAGDAの大阪大会にスタッフとして参加した時のヒトコマ。ここでも佐藤さんのちょっとしたアピールがありました。

そこでは、テーマカラーがイエロー。佐藤さんは大会のロゴと、コージィデザインスタジオのロゴが入った黄色いTシャツを自作して参加しました。

そのロゴを見た人が、「コージィさん!いつもブログ拝見しています!」と言って手を振ってくれたり、「あ、このロゴ知ってる!」と言って声をかけてきてくれたり。

佐藤さんにとっては初対面だった人たちですが、コージィデザインスタジオのロゴによって、自然とつながっていったのです。
そしてロゴは顔であるということが、実証された瞬間とも言えそうです。

若いデザイナーに向けて、佐藤さんはこう語ります。
「今、仕事でやっているものが、もし自分のやりたいことでなかったとしたら、仕事が終わってから本当に自分の作りたいものを作ってみるといい。デザインが好きだからデザイナーになったんだと思います。好きなことなら寝食を惜しんででも取り組むことができるはず」。

そして、それを発信することが大切とのこと。
今は色々な発表の場があります。国内、海外の様々なコンペに応募してみたり、SNSで発信することもいいかも知れません。自分が思うよりも誰かがそれを見ているものだし、本気でやっていれば、どこかでつながっていくものだと思います」。

そのためには、自分も他の人の作品をたくさんみると良いでしょう。
勝手にライバルをみつけてやっていくと、励みにもなると思います。

さらにクオリティを高め、ロゴで飛び抜けたい

「自分は職人です」と語る佐藤さん。
数年後のデザイナーとしての自分の姿をイメージしながら、ずっと独学で腕を磨いてきました。

ロゴデザインのステップはどの行程も大切ですが、とくに最後のブラッシュアップにチカラを入れ、完成度を高めていくところが強みだ言います。

文字の大きさや太さ、間隔、シンボルとタイプのバランスはもちろんのこと、人間の視覚における錯覚による違和感も丁寧に解消していきます。ぱっと見でもじっくり見ても美しい、細部にいたる繊細な微調整により、デザインの質を高めていくのです。

下記はソフマップの実例です。
ソフマップのロゴ

ソフマップのロゴ

“フ”の文字のカーブから払いのラインの部分を拡大しています。
一見、「曲線から水平な線になって抜ける」というように見えますが、実際にはラインを直線にせず、ほんの少しだけ水平ラインより上部に抜けるようにしています。こうすることによって、人の目には自然な文字のカタチに見えるようなります。

また、5文字のカタカナそれぞれも、ボリュームが同じに見えるよう、文字によって枠からはみ出させたり、横組みと縦組みでも大きさや長さに変化を加えることでバランスを調整しているのです。

佐藤さんが、現時点で目指していることは、ロゴ・タイポグラフィの一流になること。
もっともっと成長していきたいと言います。
それには、ルーチン的な作業になってしまってはダメ。常に新鮮さを忘れず、クオリティを高めることに精進していくんだとか。
それが、佐藤さんのスタイルなのです。

コージィデザインスタジオ

取材を終えて ロゴストックから

今回、お話を伺いながら、デザインのみならず、ご自身の仕事のプロセスも客観的に分析されているなということを強く感じました。
そんな鋭い視点を持ちながらも、物腰はやわらかなところがまた佐藤さんの良いところ。
インタビューの間も心地よい時間が流れていました。

そして、ロゴでつながる縁というのは嬉しいですよね。
ロゴストックのロゴも、「あ、このロゴ知ってる!」と言ってくれる方がいらっしゃることがありまして、とても嬉しい限りです。

新しくロゴを作られる方は、皆に愛されて、できるだけ長く使えるロゴを目指すのが良さそうです。
デザイナーもクライアントのために、時代に左右されないロゴを丁寧に作っていきたいですね。

あなたのお話、聞かせてください!

※ロゴストックでは、「LOGO DAYS 〜ロゴデザイナーインタビュー〜」に登場していただけるロゴのデザイナーさんを募集しています。自薦他薦は問いません。お問い合わせフォームからご連絡ください。

posted by 遠島啓介 on 2014年5月16日

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