最終更新日:2020年7月11日
普段の生活の中でよく目にする、製品につけられたロゴ、お店の看板や広告の中にあるロゴ。
ロゴを見ない日はないと言ってもいいほど、ロゴは私たちの生活に溶け込んでいます。
ですが、ロゴをつくる機会というのは、デザイナーといえどもロゴを専門にしているのでなければ、そう頻繁にあるわけではないでしょう。
今回は、一般的なロゴのスタイルを分類してみました。ロゴづくりの最初の一歩として、ロゴ制作を考える方々に参考になれば幸いです。
ロゴはその構成要素により、ロゴタイプ、シンボルマーク、ロゴマークとして考えることができます。
ロゴタイプは企業名や商品名、ブランド名を示す文字を装飾的に意匠化したもの。
そして、シンボルマークは、会社を象徴する理念や、商品・ブランドの特徴、あるいはその業種を象徴するものなどを図案化したものです。
シンボルマークにロゴタイプを組み合わせたものを総称してロゴマークと呼ぶことが通例です。
単にシンボルマークとロゴタイプが並べられたものだけでなく、ロゴタイプの一部がシンボルマークになっているなど、ロゴマークにも多彩な表現が存在します。
文字をベースにしている、読めるマークです。書体のデザインによりインパクトやイメージを伝えながら名称をアピールでき、社名やブランド名を読んでもらうことにより、名前を記憶してもらいやすいという効果があります。
名称を覚えてもらうことがブランドの成功や売上に大きく影響する場合などに有効なものといえるでしょう。
流行にも左右されにくいのが特徴です。
さらに、文字の形や内容によって様々に分類できます。
はっきりくっきりした文字となりやすく、現代的でモダンな印象を与えやすいでしょう。
落ち着いた印象、高級、伝統的な雰囲気を与えるものとなっています。
個性的な印象で、エモーショナルな雰囲気。手書きのあたたかみを感じさせるものもあります。
あたりまえではありますが、日本語のロゴは日本らしさを醸成させます。
日本語の中にもゴシック体、明朝体、筆文字、デザイン書体など様々。シンボル的に表現することも多く、クリエイティブな表現ができるでしょう。
シンボル系のロゴはイメージを込めやすいという特徴があります。
マークは企業やブランドのまさに「顔」として活用しやすく、コンセプトや理念をデザインに反映しやすいでしょう。
また、シンボルマークのみで使うといったこともできます。読ませる文字がないため、離れたところからでも認知しやすいといったことが言えます。
そのため、町の中では業種を表すマークをロゴにする例もみられます。
こちらも、さらに細かく3つに分類できます。
人やモノなどといった具象をモチーフにしたマークです。
実在する形から感じるイメージや親しみやすさ、温かさが表現できます。
文字をモチーフにしたマークです。
シンボルスタイルの特長である、ぱっと見で印象づける効果を狙いつつ、名前も想起させるロゴとなります。
抽象モチーフのマークです。
特定されるモチーフやイニシャルがなく、とくに企業などにおいては全体のイメージや本質、理念を表現したほうが良い場合に適しているでしょう。
実際のロゴ制作時には、ロゴにいくつもの意味を込めるために、実在、文字、図形・記号をたくみに組み合わせてデザインしていくことが多いといえるでしょう。
商品のパッケージなどで見られることが多い、マークと文字が一体になっているスタイルです。
世界観を醸成しながら、ネーミングも伝えることができます。
ただし、縮小すると文字が小さくなりすぎてしまうため、掲載箇所などをしっかり考える必要があるでしょう。
ロゴの種類をまとめるとこのようになります。
・「読む」を重視したロゴ。
・ネーミングの良さを活かすことができ、名前をダイレクトに覚えてもらいやすい。
・幅広い分野を扱うなど、特定のイメージをつけたくないときに有効。
・長い名前の場合などは、ぱっと見では覚えられないこともある。
・「見る」を重視したロゴ。
・コンセプト、デザインイメージを反映しやすい。
・企業やブランドの顔、旗印として活用しやすい。
・ぱっと見でイメージが伝わる。
また、シンボルスタイルは、大きく以下の3に分類できる。
・見るを重視しつつ読ませる効果も狙ったロゴ。
・ネーミングを含めた世界観を醸成するのに有効。
・サイズを小さくすると判別しづらくなってしまうことがある。
ロゴをつくるとき、どのような印象を与えたいのか、どのように使う想定なのかを見極めて、つくるロゴのスタイルを決めていくとよいでしょう。
この記事を書いた人
ロゴストックの中の人。管理、運営をしています。
想いや魅力を伝えるロゴの面白さを広めるをテーマに活動をしているロゴデザイナー。
オリジナルロゴ制作のご依頼や相談はこちらから→DONUT DESIGN