フリーランスで、イラストレーションやグラフィックデザインの仕事をしながら、最近ではブルックリンやメルボルンなど海外での展示もされています。
ロゴデザインのお仕事も多数手がけるトツカさんに、イラスト、ロゴ、デザインのお話を伺いました。
今回のLOGODAYSのロゴも、もちろんトツカさんのデザイン。
明るく楽しげで、ウキっとするロゴとなっていますね。
イラストとロゴの違い
トツカさんは、まず根本的な部分での共通点から語ります。
どちらもクリエイティブなものですが、それは自己表現のアートではなく、商業のためのクリエイティブであるということ。相手があってこそ成り立つものだと考えています。
クライアントが何を求めているのか、どうしたらその先のエンドクライアントに響くか・伝わるかを考えてつくる点においては、イラストもロゴも共通です。(オリジナル作品としてのイラストは別ですが)
逆に相違点としては、イラストの場合はトツカさんの作家性が求められての依頼が多く、同じテイストで様々なイラストを描いていくことが重要であることに対して、ロゴの場合はもちろんクライアントに合わせてビジュアルは毎回全く異なることです。
イラストのお仕事では、作家性という点から名前に「先生」を付けられることもあって恐縮しちゃいますと笑っていました。
トツカさんのウェブサイトでは、Comical Style/Cute Style/Cool Styleといった3パターンのイラストが目に飛び込んできます。
このようにテイストをしっかりと切り分けて紹介することで、依頼主は「このテイストで描いてほしい」とお願いしやすくなるようです。
ロゴデザインのアプローチはヒアリングセッションを重視
ロゴ制作では、マークやタイプといったものにいろいろな情報をつめていくことが、数学の証明問題のような感じがするとのこと。理系出身であるトツカさんらしい言葉です。
まずはじっくりとヒアリングをして、イメージを膨らませていき、モチーフを探していきます。
ヒアリングの内容は、
・どんなサービスをしているのか
・なぜその会社・サービスを始めたのか、想いや理念など
・どんな相手にそれを提供したいか
・これから先どんな存在でありたいか
・競合はどんなところか
などなど。
事例としてあげてくれたミラクカンパニー株式会社のロゴデザインでは、CIのキーワード出し、コンセプト出しのためにミラクカンパニーさん自身が普段行っているヒアリングセッションを実施してみるというアプローチを取りました。
壁一面の模造紙を使い、セッションで導かれていくフレーズを次々と書き込んでいき、その中からモチーフとなるものや、キーワードが現れてきます。
クライアント自身もそのセッションによって、改めて気づいた点、キーワードが浮かび上がってきたとのことでした。
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ロゴの提案は使用されるシーンも意識
このようにして、キーワードになるフレーズやモチーフを見つけ出した後は、それを元にデザインをしていきます。
今回は現れたモチーフのひとつが花だったので、ロゴの提案として花をイメージしたデザインと、サービスの3つの柱を基にしたデザインを提案したとのこと。
ロゴを見せながら、そのロゴに至った経緯を配色から形状までしっかりと解説します。
「なんとなく」とか「依頼主が好きそうなので」というのでは、ロゴ本来の役割を果たすものにばなりません。
このようなステップを経て、ミラクカンパニーのロゴは、サービスの柱をモチーフにしたデザインに決まりました。
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<採用されたデザインに対しての解説>
ヒアリングを通して、この会社さんのサービスとしては、主に個人に向けた「キャリアデザイン」、企業に向けた「ブランディング」、女性に向けた「フォト×メイク」という3つの柱が浮き上がりました。その3つの柱を、それぞれの特性をイメージさせるオレンジ、ブルー、ピンクで表現し、全てに当てはまる「対話=人」をグレーの円形で表現し、全体でミラクの「M」の字になるようにしてます。
ミラクカンパニー株式会社
また、使用されるシーンもしっかりと意識してデザインしていくのだそう。
ロゴは組織の顔として様々なシーンで使われていくので、予め各種ツールに配置されたときの事を想定してつくります。
レイアウトしづらくないか、小さく使用したときに文字や図形が潰れないかなど。
ロゴだけで依頼されても、提案時には名刺や封筒などのツールに落とし込んだ状態で一緒に提案することも多いそうです。依頼主は各種ツールに反映されたときにどんな見え方をするのかも確認できるわけです。
デザインはコミュニケーション
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} ?>デザインをヒトコトで言うと? トツカさんは「デザイン=コミュニケーションです」と話します。
「良く聞く事ではありますが、つきつめる程に実感します。組織のメッセージをいかにその先にいる人に届けるか。
抱えている課題をどう解決するか。そこには、クライアントとエンドクライアントがツールを通して、いかにコミュニケーションをはかれるかにかかっていると思います。」
真摯に、真剣に、コミュニケーションのためのデザインを考えているのです。
最後にデザインを志す人、若いデザイナーさんに向けて、トツカさんは「優れたデザインをたくさん見ること」を大事なポイントにあげてくださいました。
「目を肥やすことで自分自身をディレクション出来るようになり、自分がつくったデザインを俯瞰してみたときに、どこがおかしいか、どうすれば良くなるかが解ることがデザインが上手になる近道かもしれません。
それと、その優れたデザインを見て自分が良いと感じたとき、『どこ』が『どう』良いと感じたのかを自問自答するのもトレーニングになると思います。」
「良い」には理由があるものです。それを徹底的に考えていくことでロジカルな思考につながっていくのですね。
目の前のデザインをそういった視点で眺めてみていきたいものです。
取材を終えて ロゴストックから
ヒアリングを大切にしているトツカさん。LOGO DAYSのロゴデザインをお願いした際も普段のロゴ制作のアプローチ同様、しっかりとヒアリングされちゃいました。
いろいろな質問を通して、改めてデザイナーインタビューで目指していることや、LOGO DAYSのネーミングの意味などが引き出されていった感じがします。ありがとうございました!
また、今後はイラスト入りの様々なグッズをつくっていきたいとのこと。
トツカさんの素敵なイラストをインテリアやちょっとした小物として持ちたいという声は確かにありそう。
これから様々な場面で目にすることになるかも知れませんね。
あなたのお話、聞かせてください!
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